大区(読み)だいく

精選版 日本国語大辞典 「大区」の意味・読み・例文・類語

だい‐く【大区】

〘名〙 明治五年(一八七二)から同一一年にかけての地方行政区画の一つ。いくつかの小区を包括し、区長が統率した。
歌舞伎綴合於伝仮名書高橋お伝)(1879)序幕「私は東京第八大区(ダイク)四小区の堀の内村鍋屋子分で」

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デジタル大辞泉 「大区」の意味・読み・例文・類語

だい‐く【大区】

明治初期の地方行政区画の一。いくつかの小区を包括したもので、区長を置いた。→小区

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世界大百科事典(旧版)内の大区の言及

【区】より

…これらは大都市圏行政の多様化に対応するものであるが,大都市圏行政の総合性を阻害するとの批判もある。
[日本の区]
 日本近代の地方制度に〈区〉なる行政区画が本格的に登場したのは,1872年(明治5)の〈大区・小区〉の制定による。これは全国的な政治支配を目的として明治政府が設けた最末端行政区画である。…

【大区・小区】より

…1871年(明治4)4月に出された戸籍法が,戸籍事務遂行のため新しく区を設定し,戸籍吏として戸長・副戸長をおくことを命じたのが初めである。ついで翌年,戸長・副戸長と旧町村役人(名主・庄屋など)との間におこる権限の競合に対処するため,旧町村役人の廃止と区制による統一を命ずる布告が出され,大区・小区制は形をととのえた。大区・小区の規模や行政吏の名称は府知事・県令の裁量にゆだねられ,各府県で異なったが,数ヵ町村をあわせて小区をつくり,数ヵ小区をあわせて大区とし,大区に区長,小区に戸長をおくのが一般的であった。…

※「大区」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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