大信寺(読み)だいしんじ

日本歴史地名大系 「大信寺」の解説

大信寺
だいしんじ

[現在地名]高崎市通町

とおり町の北端にあり、江戸時代には南は安国あんこく寺、東は高崎城遠堀に接していた。浄土宗、願行山と号し、本尊釈迦如来。元亀元年(一五七〇)頃、総誉誓願が群馬郡保渡田ほどた(現群馬町)に草庵を結び、内藤氏の帰依により西明屋にしあきや(現箕郷町)一宇を建立して大信寺と号した。二世信誉の代に井伊直政が城を高崎へ移し、当寺も現在地へ移転した。寛永一〇年(一六三三)安藤氏が城主の時、駿河大納言といわれた徳川忠長を当寺へ埋葬、寛文三年(一六六三)供養料として朱印地一〇〇石を与えられたという(「高崎志」など)

大信寺
だいしんじ

[現在地名]吉田町立間尻

立間尻たちまじり浦東方の谷あいにある。谷の最深部山麓に立地し嘉永七年(一八五四)の地震・津波の際には住民がこの寺に避難した。常照院恵林山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。

万治元年(一六五八)伊達宗純を開基とし、明誉開山とする(大信寺記録)。延宝九年(一六八一)の「吉田古記」には「西向山智徳院大信寺」とある。藩主伊達宗純の母をこの寺に葬り、「常照院恵林尼公大姉」としたので、寺号を改称し、この時知恩院の直末となった。「吉田古記」には本尊は坐像と記されるが、現存するのは立像である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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