多門(読み)タモン

デジタル大辞泉 「多門」の意味・読み・例文・類語

た‐もん【多門/多聞】

城の石垣の上に築いた長屋造りの建物兵器庫防壁を兼ねる。松永久秀が大和国佐保山に築いた多聞城形式からの名という。多聞やぐら
本宅周囲に建てた長屋。
江戸城中の御殿女中が使った下女2の所へこれらの女たちを置き、用事のあるときに「多門、多門」と呼んだところからこの名があるという。御端おはした

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「多門」の読み・字形・画数・意味

【多門】たもん

政令各所から出る。〔左伝、襄三十年〕子侈(おご)り、太子(いや)しく、大夫敖(おご)り、、門多くして、以て大國に介(はさ)まる。能くぶること無(な)からんや。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の多門の言及

【升形(桝形)】より

…升形を虎口の内側に設けるのを内升形といい,これが通常の形式で,外側に設ける外升形は数が少ない。升形に二つの門を開き,外に面した一の門を2本の角柱で妻破風造の屋根を支える高麗門(多門)形式とし,より重要で堅固に造られる内側の二の門は,渡り櫓に入母屋造の屋根を載せる櫓門形式で造られるのが通常である。そしてこの二つの門は,必ず直角に配される。…

※「多門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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