夙夜(読み)シュクヤ

デジタル大辞泉 「夙夜」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐や【×夙夜】

朝早くから夜遅くまで。明け暮れ。一日中
「―心を尽し」〈染崎延房・近世紀聞〉
朝から晩まで、同じように過ごすこと。
「覇陵の風に―して、別れを夢裡の花に慕ふ」〈太平記・二一〉
朝早く出仕し、夜遅くまで仕えること。
「これその―の労を賞ぜらるる所の由」〈折たく柴の記・中〉

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精選版 日本国語大辞典 「夙夜」の意味・読み・例文・類語

しゅく‐や【夙夜】

〘名〙 (「夙」は朝が早い意)
① 朝早くから夜遅くまで。あけくれ。一日中。昼夜
※懐風藻(751)述懐文武天皇〉「朕常夙夜念、何以拙心匡」
※保元(1220頃か)下「酒をたしみ女におぼれ、夙夜に思ひをとらかし、志をほしいままにして、前には国家の治を思はず」 〔礼記‐儒行〕
② (━する) 朝早くから夜遅くまで仕事に励むこと。精勤すること。特に朝廷に仕えることなどにいう。
明衡往来(11C中か)中末「所給之牛、悦以拝領、雖千里之駿足、可其益、以在為先、可鳳闕之夙夜、事々追言上」
※康頼宝物集(1179頃)下「王宮にまいり夙夜するに」
③ (━する) 朝から晩まで同じようにすごすこと。
※太平記(14C後)二一「恨を天辺の月に添へ、覇陵(はれう)の風に夙夜(シュクや)して、別を夢裡の花に慕ふ」
④ 朝早くと夜遅く。〔詩経‐召南〕

しく‐や【夙夜】

色葉字類抄(1177‐81)「夙夜 同 シクヤ」
撰集抄(1250頃)六「女院又失せさせ給ひしかば、なげきになげきをそへ、かなしみにかなしみをそへて〈略〉涙にあらはれ、露にそふしてしくやせしたぐひ」

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普及版 字通 「夙夜」の読み・字形・画数・意味

【夙夜】しゆくや

朝早くから夜半まで。〔詩、大雅烝民にして且つ哲なり 以て其の身を保つ 夙夜解(おこた)るに匪(あら)ず 以て一人に事(つか)へよ

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