家庭医学館 「外痔核/血栓性外痔核」の解説
がいじかくけっせんせいがいじかく【外痔核/血栓性外痔核 External Hemorrhoid】
外痔核は、内痔核の肛門(こうもん)外への脱出にともなって大きくなってくるのがふつうなので、内外痔核とか脱肛(だっこう)といった表現が使われることが多いようです。
外痔核があるときに、下痢(げり)のために頻繁(ひんぱん)に排便したり、便秘で、りきんで便を出したりすると、静脈叢(じょうみゃくそう)のうっ血(けつ)が急にひどくなり、よどんでいる血液のなかに血液のかたまり(血栓(けっせん))ができ、強い痛みをともなった青黒い腫(は)れものとなります。
一種の血豆(ちまめ)のようなもので、血栓性外痔核といいます。
この外痔核が小さなうちは、軟膏(なんこう)や坐薬(ざやく)などを使用するだけで、血栓が溶けて吸収され、痛みや腫れはおさまります。
しかし大きくなってしまうと、痔核を保護している皮膚が圧迫されて潰瘍(かいよう)ができ、出血をおこしますし、血栓が吸収されても、皮膚の盛り上がりは残って、皮垂(ひすい)というこぶのような高まりが肛門の入り口にできます。
早期の治療がたいせつですが、症状が進んで疼痛(とうつう)がひどい場合は、痛みをとり、皮膚の変形を防止するためにも、痔核の部分を舟型に切開し、血栓を摘出(てきしゅつ)する結紮切除法(けっさつせつじょほう)を行なうことが必要になります。