外ヶ浜(町)(読み)そとがはま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「外ヶ浜(町)」の意味・わかりやすい解説

外ヶ浜(町)
そとがはま

青森県北西部、東津軽郡(ひがしつがるぐん)にある町。2005年(平成17)、東津軽郡蟹田町(かにたまち)、平舘村(たいらだてむら)、三厩村(みんまやむら)が合併して成立。町域は今別(いまべつ)町をはさんで西部(旧、三厩村地区)と東部(旧、蟹田町・平舘村地区)に分かれている。津軽半島の北東部にあたり、東西両地区ともに、半島の脊梁山脈である津軽山地の山々が海岸部近くまで迫る。集落は南部を流れる蟹田川流域と海岸部に発達。耕地は蟹田川をはじめ、津軽山地を水源とする小河川の流域と海岸部にわずかに開ける。東地区の東は陸奥(むつ)湾に面し、海岸沿いを国道280号が走る。西地区は北に津軽海峡を挟んで北海道を望み、海岸沿いを国道339号が通る。西地区の津軽海峡に突き出た龍飛崎(たっぴざき)、および東地区北部の海岸一帯は津軽国定公園の指定域。JR津軽線は蟹田川沿いを走り、今別町地区を抜けて、西地区の三厩駅が終点。JR海峡線(津軽海峡線)の竜飛海底駅(たっぴかいていえき)が設けられていたが、北海道新幹線の開通により、廃止となった。春から夏にかけてはオホーツク海からの冷たい偏東風が吹き、冬は偏西風が強く、降雪も多い。町域の約9割が山林で、大部分国有林。耕地は少なく、陸奥湾内でホタテシラウオなどの漁獲がある。龍飛崎を通る国道339号は、岬から龍飛埼(たっぴざき)灯台までが、362段の階段になっている日本で唯一の階段国道である。龍飛崎近くには青函トンネル記念館があり、世界最長の海底トンネルである青函トンネル(1988年開業)の完成までを「体験坑道」などを通じて詳しく知ることができる。面積230.30平方キロメートル、人口5401(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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