夏泊半島(読み)ナツドマリハントウ

デジタル大辞泉 「夏泊半島」の意味・読み・例文・類語

なつどまり‐はんとう〔‐ハンタウ〕【夏泊半島】

青森県中央部、陸奥湾のほぼ中央に突出した半島青森湾野辺地湾を分ける。北部椿山つばきやまツバキの自生北限地帯で国の天然記念物東部浅所あさどころ海岸はハクチョウの飛来地として特別天然記念物に指定されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「夏泊半島」の意味・わかりやすい解説

夏泊半島 (なつどまりはんとう)

青森県中央部,陸奥(むつ)湾に南から突出した半島で,東津軽郡平内(ひらない)町に属する。この半島によって,東の野辺地(のへじ)湾と西の青森湾に分けられる。半島部は台地状の地形をなし,最高点水ヶ沢山(323m)を中心として山地が海にせまる。最北端の夏泊崎の海上に,狭い瀬戸をへだてて周囲3kmの大島があり,白亜無人灯台が立つ。北端に近い椿山はヤブツバキ自生の北限地として知られ,南東基部にある小湊の浅所(あさどころ)海岸は冬季,ハクチョウの渡来地として特別天然記念物に指定されている。半島南西基部にある浅虫温泉とともに,浅虫夏泊半島県立自然公園に指定されており,南部を東北本線が通るほか,半島を一周する自動車道路も完成した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「夏泊半島」の意味・わかりやすい解説

夏泊半島
なつどまりはんとう

青森県中央部,陸奥湾に突出した半島。陸奥湾を東部の野辺地湾西部の青森湾とに区分東岸は隆起性の遠浅海岸でホタテガイ養殖が盛んである。浅所 (あさどころ) 海岸はオオハクチョウの渡来地。西岸は沈降性海岸で海食崖海食洞が発達している。最高点の水ヶ沢山 (323m) は,奥羽山脈の末端部にあたる。北端に夏泊崎と大島がある。付近一帯はヤブツバキが群生し,椿山はツバキ自生の北限地として天然記念物に指定される。西岸に浅虫温泉があり,浅虫夏泊県立自然公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「夏泊半島」の意味・わかりやすい解説

夏泊半島
なつどまりはんとう

青森県中央部、陸奥湾(むつわん)に突き出た半島。陸奥湾南部を東の野辺地湾(のへじわん)と西の青森湾に分ける。奥羽山脈の延長部で、台地状をなし低平地はほとんどない。最高点は水ヶ沢山の323メートル。半島の西側は沈降性で海食崖(がい)がみられ、東側は隆起性で岩盤が延び浅海である。最北端の夏泊崎前方には周囲3キロメートルの大島があり、コンクリート橋で結ばれる。北端部に白亜の無人灯台が建つ。半島北端に近い椿山(つばきやま)はツバキ自生北限地として国の天然記念物、南東部の浅所海岸(あさどころかいがん)は「小湊のハクチョウおよびその渡来地(こみなとのはくちょうおよびそのとらいち)」として特別天然記念物に指定されている。なお全域が浅虫夏泊県立自然公園となっている。

[横山 弘]

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百科事典マイペディア 「夏泊半島」の意味・わかりやすい解説

夏泊半島【なつどまりはんとう】

青森県陸奥(むつ)湾へ突出する半島。中央の水ヶ沢山(323m)を最高点とする山がちな半島で,平内(ひらない)町に属する。海岸部に小漁村が点在,基部の低地に東北本線が通じる。東岸にハクチョウ渡来地(特別天然記念物)の浅所海岸がある。
→関連項目平内[町]陸奥湾

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