変動相場のガイド・ライン(読み)へんどうそうばのガイド・ライン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

変動相場のガイド・ライン
へんどうそうばのガイド・ライン

1974年6月に国際通貨基金 IMF理事会が決定したガイド・ライン。 (1) 日,週単位の乱高下防止,緩和するために各国は必要に応じて介入すべきである。 (2) 月,四半期単位の変動を緩和するための介入は認められるが,競争的な切上げ,切下げを目的とする介入は認められない。 (3) 各国は IMFと協議して中期的な目標相場圏 target zoneを設定することができ,これに近づけるための介入は認められる。 (4) 各国は IMFと協議して準備指標を設定することが奨励され,外貨準備多寡に応じてより強力な介入ができる。さらに新 IMF協定は IMFの監視機能を規定したが,これに基づいて 77年4月の暫定委員会は「監視制度要綱」を合意した。ここでは乱高下の防止のほか為替操作の禁止,介入にあたって介入通貨国の利益を考慮することについて3つの基本原則を定めた。

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