壬生菜(読み)みぶな

精選版 日本国語大辞典 「壬生菜」の意味・読み・例文・類語

みぶ‐な【壬生菜】

〘名〙 アブラナ科の一、または二年生蔬菜キョウナによく似ているが分蘖(ぶんけつ)が少なく、葉はへら状長楕円形で広く、縁に欠刻が少ない。特有の香気辛味があり、漬物にする。京都市中京区壬生を中心古くから栽培されたところからの名。みずな。きょうな。《季・春》
※俳諧・七番日記‐文化一五年(1818)三月念仏御役つとめし壬生菜哉」

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デジタル大辞泉 「壬生菜」の意味・読み・例文・類語

みぶ‐な【×生菜】

キョウナの一品種。葉はへら形で縁に切れ込みがなく、香気と辛味があり、漬物にする。京都市壬生地方で古くから栽培。 春》
[類語]白菜唐菜小松菜芥子菜高菜野沢菜水菜

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デジタル大辞泉プラス 「壬生菜」の解説

壬生菜

京都府京都市で生産される葉物野菜。漬け菜の一種で同じ京都原産の「水菜」に似るが、葉は切れ込みがなく丸いスプーン状の形状となる。葉はやわらかで、漬物、煮物料理などに用いられる。水菜の変異種からの自然交雑で生まれた種と考えられており、1800年代初頭にはすでに栽培の記録がある。名称発祥地地名(中京区壬生)に由来。京都府により「京の伝統野菜」に認定されている。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「壬生菜」の解説

壬生菜[葉茎菜類]
みぶな

近畿地方、京都府の地域ブランド
江戸時代の1800年代に、京菜(みず菜)の自然交雑でできた変種。京都市中京区壬生地区に多く栽培されたことから、壬生菜と呼ばれるようになったといわれている。細長い葉形が特徴。昔から京漬物のなかでも千枚漬に添えられた。ビタミンCや食物繊維が豊富。京の伝統野菜。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「壬生菜」の解説

壬生菜 (ミブナ)

植物。アブラナ科の一~二年草,園芸植物。キョウナの別称

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