士官(読み)しかん

精選版 日本国語大辞典 「士官」の意味・読み・例文・類語

し‐かん ‥クヮン【士官】

〘名〙
① 兵の指揮をとる武官通称
※航米日録(1860)一「士官其外水夫に至る迄、各当直ありて」
② 旧陸軍で、大・中・少尉および同相当官の総称。旧海軍では、将官佐官尉官および同相当官の総称。
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉九「日本の士官(シクヮン)たる者刀を佩(おび)て外国人の居留地に入る事を禁じ」
船員のうち、船長・航海士・機関長・機関士・船舶通信士などの上級船員の通称。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「士官」の意味・読み・例文・類語

し‐かん〔‐クワン〕【士官】

下士官に対して、将官佐官尉官をいう。将校
上級船員の通称。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「士官」の意味・わかりやすい解説

士官【しかん】

軍隊幹部で,将校と同義語近代の各国軍隊では,一般的に,士官は専門の養成学校を経て任官し,特別の場合のほかはその分限を失わず終身その官を保有する。ふつう少尉より大将まで(日本の自衛隊では三尉より将までに当たる)の階級に分けられ,准士官を設けることもある。→自衛官
→関連項目陸軍士官学校

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「士官」の意味・わかりやすい解説

士官
しかん

一般には兵を指揮する軍隊の軍幹部をさすが、旧日本陸軍では大・中・少尉の総称として用いられた。また、兵科将校を尉官、将官相当官を士官と区別して呼称したが、1937年(昭和12)2月以降、士官の呼称が廃止され、尉官に統一された。海軍では1920年4月以降、士官は将官、佐官、尉官を総称して用いられ、特務大・中・少尉を特務士官、予備将校を予備士官、予備特務少尉を予備特務士官と呼称した。

[纐纈 厚]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

普及版 字通 「士官」の読み・字形・画数・意味

【士官】しかん

裁判官

字通「士」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android