塩津郷(読み)しおつごう

日本歴史地名大系 「塩津郷」の解説

塩津郷
しおつごう

和名抄」高山寺本は「之保豆」(シホツ)、東急本は「之保津」と訓ずる。郷名は他の古代文献に所見がないが、地名塩津は頻出する。天平宝字八年(七六四)恵美押勝が平城京を脱出して船に乗り、浅井郡塩津に向かっている(「続日本紀」同年九月一八日条)。「万葉集」巻九に「高島の阿渡の水門を漕ぎ過ぎて塩津菅浦今か漕ぐらむ」などとあるように湖上交通の要津であり、「延喜式」主税寮にも北陸道の物資が塩津から大津まで運漕されたことが記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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