塩化ベリリウム(読み)エンカベリリウム

化学辞典 第2版 「塩化ベリリウム」の解説

塩化ベリリウム
エンカベリリウム
beryllium chloride

BeCl2(79.92).酸化ベリリウム炭素の混合物を900 ℃ に加熱して塩素ガスを通じると無水物が得られる.無色単斜晶系結晶.密度1.89 g cm-3融点440 ℃,沸点547 ℃.熱を発生して水に易溶.水溶液から四水和物が得られる.エタノールエーテルにも可溶.重合しやすく,気体中でも一部はBe2Cl4となっている.AlCl3に似た点が多く,フリーデル-クラフツ反応触媒となる.融解塩電解によるベリリウム金属製造原料として用いられる.有毒.[CAS 007787-47-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩化ベリリウム」の意味・わかりやすい解説

塩化ベリリウム
えんかベリリウム
beryllium chloride

化学式 BeCl2 。無色ないし淡黄色の潮解性結晶。融点 405℃,沸点 520℃。水によく溶け発熱する。水溶液は強い酸性。アルコールベンゼン,エーテル,二硫化炭素に可溶。4水和物 BeCl2・4H2O は単斜晶系,潮解性の板状晶。ベリリウム金属の製造に用いられる。体中に入ると猛毒

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