堆積環境(読み)たいせきかんきょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「堆積環境」の意味・わかりやすい解説

堆積環境
たいせきかんきょう

堆積物は、それらがたまる区域やその周辺地域の物理的・化学的・生物的・地理的・地質的な条件の違いに応じて、それぞれ特有の性質をもっている。堆積物がたまるときのこれら諸条件を堆積環境という。堆積環境の分類は、地理的条件を主体として行われることが多い。これは、ある特定の地理区域では、物理的・化学的・生物的諸条件が比較的似通っていることによる。堆積環境は大きく分けて、陸成・海成・汽水成の三つに分けられる。陸成堆積環境としては砂漠・氷河河川湖沼などがあり、海成堆積環境としては浅海・半深海・深海・超深海などがある。また汽水成堆積環境としては河口・潟(かた)などがある。堆積物の諸性質を研究することにより、堆積環境を推定することができる。

[村田明広]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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