堀田 善衛(読み)ホッタ ヨシエ

20世紀日本人名事典 「堀田 善衛」の解説

堀田 善衛
ホッタ ヨシエ

昭和・平成期の作家,文芸評論家



生年
大正7(1918)年7月17日

没年
平成10(1998)年9月5日

出生地
富山県高岡市

学歴〔年〕
慶応義塾大学文学部仏文科〔昭和17年〕卒

主な受賞名〔年〕
芥川賞(第26回)〔昭和26年〕「広場の孤独」「漢奸」,毎日出版文化賞〔昭和46年〕「方丈記私記」,大仏次郎賞(第4回)〔昭和52年〕「ゴヤ」,ロータス賞〔昭和53年〕,スペイン賢王アルフォンソ十世十字勲章〔昭和54年〕,朝日賞〔平成7年〕,和辻哲郎文化賞(一般部門 第7回)〔平成7年〕「ミシェル 城館の人」,日本芸術院賞(文芸部門 第54回 平9年度)〔平成10年〕

経歴
在学中、同人誌「荒地」「山の樹」「詩集」に参加し、詩人として出発。昭和17年国際文化振興会に就職。同年「批評」同人となり詩と詩論を発表。20年中国に派遣され、上海武田泰淳石上玄一郎を知る。敗戦後は中国国民党宣伝部に徴用され、22年帰国。同年世界日報社に入社、翌23年同社解散まで記者を務めた。25年「祖国喪失」を発表。26年「広場の孤独」「漢奸」その他で芥川賞を受賞。その後も国際的視野をもつ作風で「歯車」「歴史」「時間」「記念碑」「橋上幻像」「海鳴りの底から」「審判」「若き日の詩人たちの肖像」「路上の人」、モンテーニュ伝記「ミシェル 城館の人」(全3巻)などの中・長編小説を発表。評論部門でも幅広く活躍し、52年「ゴヤ」(4部作)で大仏次郎賞を受賞。同年から63年までスペインで暮らした。他にエッセイ集「インドで考えたこと」「乱世の文学者」「上海にて」「キューバ紀行」「方丈記私記」「スペイン断章」「定家明月記私抄」などがあり、国際作家としてはアジア・アフリカ作家会議の活動の功績で53年にロータス賞を受賞している。「堀田善衛全集」(全16巻 筑摩書房)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「堀田 善衛」の解説

堀田 善衛 (ほった よしえ)

生年月日:1918年7月17日
昭和時代;平成時代の作家;文芸評論家
1998年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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