執念(読み)しゅうねし

精選版 日本国語大辞典 「執念」の意味・読み・例文・類語

しゅうね‐・し シフネ‥【執念】

〘形ク〙 執念深い。執着心が強い。しつこい。強情である。
落窪(10C後)二「戸をあけて侍りし程に、風引きて、腹のこほこほと申ししを、一二度は聞き過して、猶しふねくあけんとし侍りし程に」
※妹と背かゞみ(1886)〈坪内逍遙〉二「一たび気に入らぬ事あるときには、執念(シウネ)意地悪く待遇(あしら)ふ癖あり」
しゅうね‐が・る
〘自ラ四〙
しゅうね‐げ
〘形動〙
しゅうね‐さ
〘名〙

しゅう‐ねん シフ‥【執念】

〘名〙 ふかく思いこんで動かない心。執着して離れない一念。執着心。〔書言字考節用集(1717)〕
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五「ほんにおなごはしうねんの、ふかいといふはうそじゃない」

しゅう‐ねい シフ‥【執念】

〘形動〙 執念深いさま。しつこいさま。
※不如帰(1898‐99)〈徳富蘆花〉上「些もさっぱりした所がない、いやに執念(シフネイ)な人だよ」

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デジタル大辞泉 「執念」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐ねん〔シフ‐〕【執念】

ある一つのことを深く思いつめる心。執着してそこから動かない心。「執念をもってやり遂げる」「執念を燃やす」
[類語]信念思想主義理念信条哲学人生観世界観思潮イズムイデオロギー精神

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普及版 字通 「執念」の読み・字形・画数・意味

【執念】しつねん

執意

字通「執」の項目を見る

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