垂線(読み)すいせん

精選版 日本国語大辞典 「垂線」の意味・読み・例文・類語

すい‐せん【垂線】

〘名〙 ある直線、または平面に垂直な直線。鉛直線。〔小学入門(1875)〕
※舶用機械学独案内(1881)〈馬場新八・吉田貞一〉(附録)「〔イ〕より〔イハ〕なる垂線(スイセン)を下し其長さを度り」

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デジタル大辞泉 「垂線」の意味・読み・例文・類語

すい‐せん【垂線】

直線または平面と垂直に交わる直線。その交点を垂線のあしという。垂直線
[類語]ラインすじ線条直線曲線実線破線点線波線斜線アンダーライン傍線折れ線鉛直線接線水平線平行線対角線双曲線放物線母線螺線らせん割線中線中心線

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改訂新版 世界大百科事典 「垂線」の意味・わかりやすい解説

垂線 (すいせん)
perpendicular

一直線l(または一平面α)とその上にない1点Pが与えられたとき,Pを通りl(またはα)に垂直である直線がただ一つひける。この直線をnとし,nl(またはα)との交点をQとするとき,nをPからl(またはα)に下ろした垂線といい,Qをその足という。nはまたQにおいてl(またはα)に立てた垂線とも呼ばれる(図1,2)。平面αとその上にない点Pがあるとき,Pからα上の任意の直線lに垂線を下ろして,その足をRとし,次にα上でRにおいてlに立てた垂線をmとして,Pからmに下ろした垂線をnとすれば,nはPからαに下ろした垂線となる(図3)。この事実を三垂線の定理と呼んでいる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「垂線」の意味・わかりやすい解説

垂線
すいせん
perpendicular

平面上では,点 P を通る直線が直線 l直交するとき,垂線という。3次元では,点 P を通る直線が平面πと Q で交わるとして,π上の Q を通る任意の直線を直交するとき,πへの垂線という。また,P を通る直線が直線 m と交わっていて,これが直交のとき,m への垂線という。一般に n 次元ユークリッド空間 (またはヒルベルト空間) では,P を通る直線が線形な V と Q で交わり,V 上の Q を通る任意の直線と直交するとき,PQ を V への垂線という。このとき,V の点 R との距離 最小にするのは R=Q の場合である。さらにこれを一般化すれば,V が一般の凸集合のとき を最小にする場合が垂線である。

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百科事典マイペディア 「垂線」の意味・わかりやすい解説

垂線【すいせん】

一直線または一平面に垂直な直線。その交点を垂線の足という。一点Pから直線または平面に垂線を引いたとき,Pから垂線の足までの長さを垂線の長さ,またはPから直線または平面までの距離という。
→関連項目九点円

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世界大百科事典(旧版)内の垂線の言及

【垂直】より

l,mを空間内の異なる2直線とする。lmが交われば,これら2直線は一平面上にあって,交点Qを頂点とする四つの角ができ,その一つが直角ならば他の角もすべて直角となる。このときlmは垂直である,または直交するという(図1)。lmが交わらない場合も,1点を通ってそれらに平行にひいた2直線が直交するならば,lmは垂直であるという(図2)。lmが垂直であることをlmで表す。一直線lと一平面αが1点で交わり,交点Qを通るα上の二つの直線がlと直交すれば,α上のすべての直線はlと垂直となる。…

※「垂線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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