坪井村出屋敷(読み)つぼいむらでやしき

日本歴史地名大系 「坪井村出屋敷」の解説

坪井村出屋敷
つぼいむらでやしき

[現在地名]熊本市黒髪くろかみ二丁目

菊池往還の東、薬園やくえん町・七軒しちけん町の北、北は現在の済々黌高校敷地南側に接し、東は七軒町通が北に折れ、現熊本大学黒髪地区敷地の西側に至り、北折して北に延びる道を限り、旧坪井村に作られた武士の出屋敷地域。東端を通る道を明治期に三天堂さんてんどうと称した。現在の黒髪二丁目のうち、五―一六番地と二二―二七番地である。江戸時代の絵図によると、南は菊池街道から東に至るひがしノ丁の途中から北へ三年さんねん坂を経て、七軒町との境ともなっている東西の大通り小松原こまつばらに至る。小松原通を東に進むと七軒町通と結び付く。この東ノ丁・三年坂・小松原が出屋敷地域の南境界である。なお七軒町などの町名は明治一三年(一八八〇)の郡区改正によって付けられた。

出屋敷の形成時期は不明だが、宝暦二年(一七五二)までには記される。坪井村の立田たつだ口の畑地に、新しく道路を配置して形成した。七軒町の北の線のほぼ中央で、東ノ丁から北方に道が分岐し、この道を明治期以降ホリノミチと称した(現済々黌高校のグラウンド西側に至る道路)。ホリノミチを中心として、七軒町北側の土居を利用して馬場兼道路として小松原を通し、七軒町と区画し、ホリノミチの南端から約六〇間の所に東西道を作り、その東西道から約六〇間の所に第二の東西道を走らせた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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