地縁社会(読み)ちえんしゃかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「地縁社会」の意味・わかりやすい解説

地縁社会
ちえんしゃかい

同じ土地に住んでいるというゆかりで人々や諸家族が互いに結び付くことによってつくられた社会のことをいう。地理的な近接性と、相互扶助などの生活上の関連性の二つが基本原理となっている。人間歴史では、血縁社会から地縁社会への移行が行われたとされている。古くからあった社会ではあるが、現代でも、とくに農村地域ではこの地縁的な性格を強くもった社会がかなりある。

[二宮哲雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の地縁社会の言及

【地域社会】より

…一定の地域の人間関係によって結ばれる社会。地縁を契機として形成される社会であることから,〈地縁社会〉ともいう。かつて地域社会は,そこに居住する人びとの生活様式,生産様式,意識,態度などによって,他の地域とは異なる社会的特徴をもっていた。…

※「地縁社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android