地百足・地蜈蚣(読み)じむかで

精選版 日本国語大辞典 「地百足・地蜈蚣」の意味・読み・例文・類語

じ‐むかで ヂ‥【地百足・地蜈蚣】

〘名〙
① 節足動物ムカデ綱ジムカデ目に属するムカデの総称。体長四~五センチメートルで、全体が紐状に細長く、体色は黄色に近いものが多い。ムカデ類中もっとも脚(あし)の数が多く、前進後退が自由にできる。目はなく、接触感覚を頼りに土中トビムシワラジムシなどの虫を捕食する。他のムカデが多く地表にいるのに対して、この類は地中に生活するものが多く、この名がある。日本には約六〇種が分布する。
ツツジ科の常緑小低木。本州中部以北の高山、北海道、千島サハリンカムチャツカアリューシャン列島、北アメリカ北部などに生える。茎は針金状で地面をはって四方に広がり、ところどころから根を出す。葉は密に互生し長さ約三ミリメートルの長楕円形。夏、枝先に長さ約五ミリメートルの鐘形で先が五裂した淡紅色の花を一個ずつつけ、下または横向きに開く。枝が地をはう姿がムカデに似ていることからこの名がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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