地理(読み)ちり

精選版 日本国語大辞典 「地理」の意味・読み・例文・類語

ち‐り【地理】

〘名〙
① 土地の状態。山川・海陸などの状態。
※書紀(720)推古一〇年一〇月(岩崎本室町時代訓)「仍りて暦の本及び天文地理(チリ)の書(ふみ)、并せて遁甲(とんかふ)方術の書を貢る」 〔易経‐繋辞上〕
② 土地。大地。
※高野山文書‐正中三年(1326)二月二三日・入寺長遍御影堂陀羅尼田寄進状「捧少田之地理而結縁於陀羅尼之音声」
③ 地表における、地形・気候・生物・村落・都市・産業・人口・交通・政治などの有様。また、ある地域の地形、交通、町村の内部などの有様。
※風に吹かれて(1967‐68)〈五木寛之〉赤線の街のニンフたち「私は今でも〈略〉町屋や、葛西橋あたりの地理もくわしい」
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一「歴史と作文と地理と悪戯が大好きだった」

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デジタル大辞泉 「地理」の意味・読み・例文・類語

ち‐り【地理】

地球上の海陸・山川の分布、気候・生物・人口・都市・産業・交通などの状態。
その土地の事情やようす。「この辺の地理には通じている」
地理学」の略。
[類語]地形地相地勢地文地盤

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普及版 字通 「地理」の読み・字形・画数・意味

【地理】ちり

地の秩序。〔易、辞伝上〕仰ぎては以て天、俯しては以て地理を察す。是の故に幽の故(こと)を知る。始を原(たづ)ねりに反(かへ)る。故に死生のを知る。

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世界大百科事典内の地理の言及

【風水説】より

…中国で秦・漢時代から伝承されてきた術数の一派。堪輿,地理,青烏などの別称がある。その原理は,人間に及ぼす地気の作用を信じ,山脈,丘陵,水流などの地勢を観察して,さらに陰陽五行や方位(青竜=東,朱雀=南,白虎=西,玄武=北)をも考え合わせ,その最も吉相と見られる地を選んで,これに都城,住居,墳墓をつくらせる地相学,宅相学,墓相学で,生人の住居の場合を陽宅,墓地の場合を陰宅とよぶ。…

※「地理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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