在郷屋敷絵図（読み）ざいごうやしきえず

日本歴史地名大系

在郷屋敷絵図
ざいごうやしきえず

原本 宮城県図書館

解説 仙台藩家臣がそれぞれ知行地にもった屋敷の絵図。天和元年から三年に作製され、いずれも藩に提出された。家中屋敷や山林・堀・田畑などが描かれ、町名が載るものもある。覚書・書上・吟味書などが添付され要害制度が事実上同年間に成立したことを示す。現在みることができる現宮城県域の絵図は次のとおり。伊具郡平貫村遠山帯刀在郷屋敷絵図、加美郡小野田村中島右衛門在郷屋敷絵図、加美郡四釜村根谷地真山在郷屋敷絵図、加美郡宮崎村石母田長門屋敷絵図、栗原郡三迫之内岩ヶ崎在郷屋敷絵図、栗原之郡壱之迫之内川口村遠藤山城在所之絵図、黒川郡今村奥山勘解由在郷屋敷絵図、黒川郡大松沢村大松沢八郎左衛門在所屋敷絵図、黒川郡大谷中村石田孫市在郷屋敷絵図、黒川郡大谷山崎村渋川助太夫在郷屋敷絵図、志田郡松山之内千石村茂庭周防屋敷絵図、柴田郡川内村在郷屋敷絵図、柴田郡支倉村之内武藤覚太夫屋敷絵図、遠田郡中津山村大立目隼人在郷屋敷絵図、登米郡石森村笠原縫殿在郷屋敷絵図、登米郡黒沼村高泉杢在郷屋敷絵図、登米郡西郡村大内太郎八在所絵図、登米郡米谷村日野玄蕃在郷屋敷絵図、元吉郡柳津村高屋喜安在郷屋敷絵図、桃生郡相野谷村之内飯野川葛西三郎兵衛在郷屋敷絵図、桃生郡中津山村瀬上淡路在郷屋敷絵図、桃生郡深谷小野本郷絵図、桃生郡深谷和渕村之内武田伊右衛門屋敷絵図。なおやや体裁が異なるが、同じ頃成立したと思われるものに伊具郡丸森村佐々伊賀在所絵図、名取郡二ノ倉村屋敷絵図がある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」