在村鉄砲統制(読み)ざいそんてっぽうとうせい

世界大百科事典(旧版)内の在村鉄砲統制の言及

【生類憐みの令】より

…放鷹のための野鳥保護,したがって農民の害鳥獣対策規制が,そこで後退したことは善政と意識されたが,反面で野鳥獣を憐みの対象とすることで,在村鉄砲の統制が強化された。在村鉄砲統制は,前代に夜盗横行対策として,とくに関東地方で強化されていったものを,1687‐88年以降全国に及ぼしたもので,諸大名領への規制のきびしさにおいてキリシタン対策とあいならび,猟師以外の農民の鉄砲所持を原則として禁止し,鳥獣害に対する鉄砲利用をおさえたが,その全国への適用は生類憐みの趣旨をかかげてのことであった。綱吉以後の鷹狩再興,鉄砲規制緩和までを視野に入れると,人間・自然関係は幕政によって激動をかさねたわけである。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」