土井 晩翠(読み)ドイ バンスイ

20世紀日本人名事典 「土井 晩翠」の解説

土井 晩翠
ドイ バンスイ

明治〜昭和期の詩人,英文学者 第二高等学校名誉教授。



生年
明治4年10月23日(1871年)

没年
昭和27(1952)年10月19日

出生地
宮城県仙台市北鍛冶町

本名
土井 林吉(ツチイ リンキチ)

学歴〔年〕
東京帝大文科大学英文科〔明治30年〕卒

主な受賞名〔年〕
文化勲章〔昭和25年〕,仙台市名誉市民

経歴
質商を営む旧家に生まれ、幼時より「八犬伝」「太閤記」「日本外史」等に親しむ。立町小学校教師佐藤時彦に漢籍を教わった後、家業に従事しつつ書籍を耽読、「新体詩抄」や自由民権思想の影響を受ける。21年、仙台英語塾から第二高等中学校(のち二高)に編入卒業、27年上京。帝大在学中の29年、「帝国文学」第2次編集委員として漢語を用いた叙事詩を発表、藤村と併び称される詩人となった。30年郁文館中学の教師。31年「荒城の月」を作詞。32年処女詩集「天地有情」を出版。外遊後、37年二高教授となり、大正13年には東北大講師を兼任し、英語・英文学を講じ、昭和9年退官。一方、カーライルバイロンの翻訳を発表、またギリシャ文学に興味を持ち、15年ホメーロスの「イーリアス」「オヂュッセーア」を全訳出版。この間家族を次々に失い、心霊科学に興味を持つ。20年7月空襲で蔵書3万冊余を焼く。ほか代表作に「星落秋風五丈原」「万里長城の歌」、詩集に「暁鐘」「東海遊子吟」「曙光」「天馬の道に」がある。25年文化勲章受章。没後、45年顕彰会が晩翠賞と晩翠児童賞を制定した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「土井 晩翠」の解説

土井 晩翠 (どい ばんすい)

生年月日:1871年10月23日
明治時代-昭和時代の詩人;英文学者。第二高等学校教授
1952年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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