国際標準書誌記述(読み)こくさいひょうじゅんしょしきじゅつ(英語表記)International Standard Bibliographic Description(ISBD)

図書館情報学用語辞典 第5版 「国際標準書誌記述」の解説

国際標準書誌記述

国際図書館連盟により制定される書誌記述の作成基準.書誌情報の国際的な標準化と互換性の確保を目標としたものであり,現在,各国目録規則は基本的にこれに準拠して編成されている.記述を構成する要素,その記録順序,および識別のための区切り記号などを定めており,これにより言語や文字の障壁を越えて解釈でき,かつ機械可読形への変換を容易にすることが意図されている.1961年のパリ会議で標目に関する国際原則(パリ原則)が合意されたことを受け,記述の作成基準を国際的に統一するため,1969年にコペンハーゲンで国際目録専門家会議が開かれた.この会議でISBD作成ワーキンググループが設置され,1974年には単行書用のISBD(M)が発表された.逐次刊行物用のISBD(S)(2002年,ISBD(CCR)に改訂)の作成中に,資料種別ごとのISBD間に不統一の生じるおそれが指摘され,1977年に資料の種別によらず全体の枠組みを示したISBD(G)が公表された.さらに今日までに,古書(A),電子資料(ER),地図資料(CM),非図書資料(NBM),印刷楽譜(PM)などが公表されてきた.その後の継続的な見直しを経て,2011年に統合版が公表された.これにより従来の資料種別ごとの編成が廃止・統合されるとともに,内容形式と機器タイプを表すエリアが新設された.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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