国賀海岸(読み)クニガカイガン

デジタル大辞泉 「国賀海岸」の意味・読み・例文・類語

くにが‐かいがん【国賀海岸】

島根県隠岐おき諸島島前どうぜんの北西部にある約13キロメートルの海岸。隠岐郡西ノ島町北西の外海に面した景勝地。高さ258メートルの海食による断崖摩天まてん崖を代表として、浸食岩の通天橋・溶岩断崖の鬼ヶ城・矢走二十六穴といわれる26の海食洞など奇景絶景多く、国の名勝天然記念物指定されている。海域公園もある。大山だいせん隠岐国立公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「国賀海岸」の意味・わかりやすい解説

国賀海岸
くにがかいがん

島根県隠岐(おき)諸島島前(どうぜん)の西ノ島の景勝地。北岸約13キロメートルにわたる。高さ258メートルの摩天崖(まてんがい)を代表とし、季節風による激浪で海食された明暗(あけくれ)の岩屋、通天橋などの奇岩、洞穴が並列する。岩石は粗面岩質玄武岩などからなる。大山(だいせん)隠岐国立公園区域に含まれ、国の名勝・天然記念物に指定されている。浦郷(うらごう)、別府(べっぷ)から船引(ふなひき)運河を通り観光船が運行されバスの便もある。崖上はかつては牧畑(まきはた)であったが、現在は牛馬を放牧している。国賀海岸遊歩道が整備されている。

[野本晃史]


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改訂新版 世界大百科事典 「国賀海岸」の意味・わかりやすい解説

国賀海岸 (くにがかいがん)

島根県隠岐諸島西ノ島の北西部,浦郷地区の外海に面する海岸で,断崖が約6kmにわたって続く。国の名勝,天然記念物に指定され,大山隠岐国立公園の特別保護地区でもある。この断崖は粗面玄武岩の溶岩台地が海食をうけて形成されたもので,北端は鬼ヶ城と呼ばれ,中ほどの摩天崖と呼ばれる断崖は高さ約260mに及ぶ。また海食洞も見られ,明暗(あけくれ)の岩屋と呼ばれる海食洞はその典型である。
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百科事典マイペディア 「国賀海岸」の意味・わかりやすい解説

国賀海岸【くにがかいがん】

島根県隠岐諸島西ノ島の北西海岸(名勝・天然記念物)。粗面玄武岩の溶岩台地が約6kmにわたり海食を受け,高さ100mに近い断崖をなす。岩礁が多く,洞門もみられる。大山隠岐国立公園に属し,西ノ島町浦郷港から遊覧船の便がある。
→関連項目西ノ島[町]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国賀海岸」の意味・わかりやすい解説

国賀海岸
くにがかいがん

島根県隠岐諸島,島前の西ノ島町北西部にある長さ 7kmに及ぶ断崖の海岸。名勝・天然記念物。粗面玄武岩が海食されたもので,中心の摩天崖は高さ 258mに達する。玄武岩の間には凝灰岩が幾重にもはさまれており,選択浸食によって軟らかい凝灰石がえぐられ,海食洞を形成。「明暗 (あけくれ) の岩屋」はその海食洞の典型。大山隠岐国立公園に属する。

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事典 日本の地域遺産 「国賀海岸」の解説

国賀海岸

(島根県隠岐郡西ノ島町国賀浜)
美しき日本―いちどは訪れたい日本の観光遺産」指定の地域遺産。

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事典・日本の観光資源 「国賀海岸」の解説

国賀海岸

(島根県隠岐郡西ノ島町)
遊歩百選」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の国賀海岸の言及

【隠岐】より

…また自然環境がよく保存され,島後の白島はオオミズナギドリ,壇鏡滝はサンショウウオ生息地である。溶岩台地末端の海岸は柱状節理が発達し,西ノ島町の258mの断崖と,海食洞〈明暗(あけくれ)の岩屋〉のある国賀海岸(名・天)や,1kmにわたる海食洞の知夫赤壁(名・天)も美しく,ほかにも布施海岸(名),白島海岸(名・天),海苔田ノ鼻(名・天)などの見どころがあって大山隠岐国立公園に含まれている。隠岐国【池田 善昭】。…

※「国賀海岸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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