国民実践要領(読み)こくみんじっせんようこう

世界大百科事典(旧版)内の国民実践要領の言及

【天野貞祐】より

教育刷新委員会委員,文部大臣(1950‐52),中央教育審議会会長,独協大学学長などを歴任。文相として〈静かな愛国心〉をとなえ,51年〈国民実践要領〉を発表,道徳教育の必要を強調し世論の批判をあびた。《天野貞祐全集》全9巻(1970‐72)がある。…

【逆コース】より

…50年に入ると共産党弾圧,職場でのレッドパージが行われ,朝鮮戦争後は公職追放が解除されて旧政財界人等の復帰がはじまり,マッカーサー最高司令官の命令による警察予備隊の編成が再軍備の端緒となった(1950年8月)。51年9月,講和条約の締結で一応独立を回復した日本は,日米安全保障条約にその安全をゆだね,解釈改憲論によるなし崩し的再軍備をすすめ,一方,天野貞祐文相は51年11月14日,教育勅語の戦後版〈国民実践要領〉を提唱した。こうした現象を《読売新聞》が〈逆コース〉と規定して連載(11月2日~12月2日)後,用語として定着した。…

【教育勅語】より

…このような公式決議にもかかわらず,教育勅語復活を待望する声は根強く残った。51年文相天野貞祐は〈国民実践要領〉を発表した。これは教育勅語の復活ではないが,政府から道徳基準を示す方式であった。…

※「国民実践要領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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