団扇を上げる(読み)うちわをあげる

精選版 日本国語大辞典 「団扇を上げる」の意味・読み・例文・類語

うちわ【団扇】 を 上(あ)げる

① 戦陣で、軍配団扇を前上方にさし出して、部下味方軍勢に指図する。指揮する。
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)五「軍兵卒(そっ)し是へ是へと団(ウチワ)を上れば」
相撲行司が勝った方を軍配団扇で指し、勝者判定を下す。軍配を揚げる。
咄本・軽口御前男(1703)一「行司団(ウチワ)をあげ『難波におゐてこんにゃく屋』と名乗ければ」
③ (転じて) 競争者を第三者が判定して、勝者を指摘する。勝ちと見なす。軍配を揚げる。
※雑俳・三種尺(1793)初「負て居る女房へ団上る母」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「団扇を上げる」の意味・読み・例文・類語

団扇うちわ・げる

相撲で、行司が勝った力士軍配団扇を上げる。転じて、競争者を比較して、いずれかをすぐれていると認める。軍配を上げる。「今回は若手アイデアに―・げたい」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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