し‐ぜん【四禅】
〘名〙
※
秘蔵宝鑰(830頃)上「色界有
二十八
一。此有
二四別
一四禅各別故。初禅有
レ三梵衆梵輔大梵是」
※新撰朗詠(12C前)下「四禅夜闌けぬ、暁鼯飛むで山月曙けぬ〈
大江匡房〉」
※十善法語(1775)一〇「
天竺には、世間人倫に加上して梵天四禅をとく」
※
平家(13C前)灌頂「六欲四禅の雲の上にて
八万の
諸天に
囲繞せられさぶらふらむ様に」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「四禅」の意味・読み・例文・類語
し‐ぜん【四禅】
仏語。欲界を離れた色界での4種の段階。初禅・第二禅・第三禅・第四禅の称。
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世界大百科事典(旧版)内の四禅の言及
【禅】より
…禅は,広く古代インドに行われた,精神統一の技術であるヨーガの一段階より発達して,仏教でその智的側面を深め,独自の禅定思想を生むのである。仏典に説く,戒定慧の三学や,四禅八定の体系は,いずれも他のインド宗教がもつ禅の苦行や,神秘な昇天の側面を否定し,自覚的な悟りの方法となる。戒は身体と言葉の乱れを静め,定は心を調えて本来の自己に目覚める方法で,慧はその成果にほかならぬ。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」