し‐ぜんてん【四禅天】
〘名〙
仏語。すべての
欲望を断じた清浄の
色界における、
禅定の四段階、その
領域、またその神々。
初禅天の中には
梵衆・梵輔・大梵の三天、第二禅天の中には少光・
無量光・光音の三天、第三禅天の中には少浄・無量浄・遍浄の三天、第四禅天の中には無雲・
福生・広果・
無想・無煩・
無熱・善見・善現・色究竟の九天、合わせて十八天がある。
※蕉堅藁(1403)山居十五首次禅月韻「問レ我山居有二何好一、此中即是四禅天」
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デジタル大辞泉
「四禅天」の意味・読み・例文・類語
し‐ぜんてん【四禅天】
仏語。現世で4種の禅定を修した者の生まれる色界の四天。初禅天・第二禅天・第三禅天・第四禅天。
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四禅天
しぜんてん
仏教用語。淫欲,食欲を離れたものの住む色界の4種の天処をいう。これは禅定の境地を宇宙図的に表現したものであろう。初禅天,二禅天,三禅天,四禅天の4種をいう。 (→三界 )
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世界大百科事典(旧版)内の四禅天の言及
【三界】より
…これは欲望は超克したが,物質的束縛はいまだ受ける(つまり肉体をもつ)生物のすむ領域である。禅定の深さによって,大きくは4段階(四禅天(しぜんてん))に分けられ,細かくは17(《俱舎論》)または18(《雑集論》巻六)の段階に分けられ,上の段階ほど修行の進んだものがすむ。色界の上に無色界がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」