四條畷(市)(読み)しじょうなわて

日本大百科全書(ニッポニカ) 「四條畷(市)」の意味・わかりやすい解説

四條畷(市)
しじょうなわて

大阪府東部にある市。生駒山地(いこまさんち)北部の東西斜面を占める。1970年(昭和45)市制施行。古くは甲可(こうが)郷、田原荘(しょう)の地で、四條畷村となったのは明治になり楠木正行(くすのきまさつら)らを祀(まつ)る四條畷神社設置後のことである。西斜面は、旧深野(ふこの)池と生駒山地に挟まれ、東高野(ひがしこうや)街道の通じる交通の要地である。平坦(へいたん)部の中央をJR片町線、国道170号が縦断し、大阪市内とは約20分で結ばれている。南北朝内乱期に楠木正行の軍が高師直(こうのもろなお)の大軍と戦った四條畷の戦いで知られる。東斜面の田原地区は国道163号(旧、清滝街道)の改修で大阪市内と結び付き、農業中心ののどかな地区も都市通勤者の住宅が建設されるようになった。関西文化学術研究都市区域に含まれ、1990年代には田原台にニュータウンが完成している。東部は金剛生駒紀泉国定公園(こんごういこまきせんこくていこうえん)に属し、室池付近はハイキングコースとなっている。面積18.69平方キロメートル、人口5万5177(2020)。

安井 司]

『『四條畷市史』全4巻(1979~1990・四條畷市)』


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