四時(読み)しじ

精選版 日本国語大辞典 「四時」の意味・読み・例文・類語

し‐じ【四時】

〘名〙
① 春・夏・秋・冬の四つ季節総称。四運。四季。よつのとき。しいじ。
田氏家集(892頃)下・禁中瞿麦花詩三十韻「四時翫好、蘼可愛」
俳諧・常盤屋の句合(1680)二五番「臘月青物に、四時不変の国をおもひよせたるも奇特、左右わかちなし」 〔易経‐乾卦〕
② 一月中の、晦(かい)・朔(さく)・弦(げん)・望(ぼう)の四つの時。
一日中の、朝・昼・夕方・夜の四つの時。また、黄昏・後夜・早晨・晡時の四つの時。
※日蓮遺文‐撰時抄(1275)「末代根機にあたらざるゆへなりと申して、六時礼懺四時の坐禅、生身仏のごとくなりしかば」

しい‐じ【四時】

〘名〙 (「しいし」とも) 「しじ(四時)」の慣用読み
※和漢朗詠(1018頃)上「大底(おほむね)四時(しいじ)は心惣べて苦(ねんごろ)なり 就中(このうち)腸の断ゆることはこれ秋の天なり〈白居易〉」

よつ‐どき【四時】

〘名〙 昔の時刻の名。現在の午前、または午後の一〇時。
※藤河の記(1473頃)「夜の四つ時八坂といふ里に舟を寄せて」

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デジタル大辞泉 「四時」の意味・読み・例文・類語

し‐じ【四時】

《慣用読みで「しいじ」とも》
1年の四つの季節、春夏秋冬の総称。四季。
1か月中の四つの時。かいさく・弦・望。
一日中の4回の座禅の時。黄昏こうこん(午後8時)・後夜ごや(午前4時)・早晨そうじん(午前10時)・晡時ほじ(午後4時)。
[類語]季節時季時節四季春夏秋冬折節おりふしシーズン

しい‐じ【四時】

しじ(四時)」の慣用読み。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「四時」の読み・字形・画数・意味

【四時】しじ

一年の四季。春・夏・秋・冬。〔書、尭典〕曰く、咨(ああ)汝(なんぢ)羲(ぎ)と和(くわ)と。は三百六旬六日なり。閏を以て四時を定め、す。

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