四悪(読み)しあく

精選版 日本国語大辞典 「四悪」の意味・読み・例文・類語

し‐あく【四悪】

〘名〙
仏語。人の口に生ずる四つの悪。妄語両舌悪口綺語をいう。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「身三悪。四種謂口四悪」
② 国を治める上での四つの悪。民に対して教育を施さず、罪を犯せば殺すこと(虐)、戒めることをせずに功を求めること(暴)、命令をゆるやかにして期限を厳重に責めたてること(賊)、出し惜しみをすること(有司)をいう。
※寸鉄録(1606)「已上これを四悪(しアク)といひて、まつりごとのためにあしきことなり」 〔論語‐堯曰〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「四悪」の意味・読み・例文・類語

し‐あく【四悪】

《「論語」尭曰から》国を治めるうえでの四つの悪。虐(ふだん民を教育しないで、罪を犯せば殺すこと)・暴(ふだん戒めることをしないで、にわかに功を求めること)・賊(命令を緩やかにしておきながら、期限を厳重に責めたてること)・有司(出し惜しみをすること)。
仏語。人の口に生じる四つの悪。妄語・両舌・悪口・綺語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android