四大国国連大使会議[中東問題](読み)よんたいこくこくれんたいしかいぎ[ちゅうとうもんだい]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

四大国国連大使会議[中東問題]
よんたいこくこくれんたいしかいぎ[ちゅうとうもんだい]

1969~71年,六日戦争後の中東和平の実現,特に 67年 11月の国連安保理決議 242号の実施をめぐり,ヤリング調停への合意をつくり上げるために開かれた,アメリカ,ソ連イギリス,フランスの国連大使会議。イスラエルは,中東和平の実現は関係当事国の合意がなければ実現しないとして,同会議に反対したが,アラブ諸国はソ連,フランスの親アラブ的態度を計算に入れて,同会議に好意を示した。 40回をこえる会談の末,アメリカはイスラエルに国境微調整を認めつつ占領地からの撤退を勧告し,ソ連はイスラエルの占領地からの無条件全面撤退を主張。 70年夏,ヤリング調停の再開に伴い,同会議は休会したが,同年 10月イスラエルがエジプトの約束違反を理由にヤリング調停を拒否したため再開されたものの,成果をあげることはできなかった。

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