四六(読み)しろく

精選版 日本国語大辞典 「四六」の意味・読み・例文・類語

し‐ろく【四六】

〘名〙
① 四つと六つ。また、四分(ぶ)と六分。
歌舞伎・早苗鳥伊達聞書(実録先代萩)(1876)二幕「半減や四六ぢゃ、買手はござらぬ」
② 四と六との乗積、すなわち二四をいう。
洒落本・契国策(1776)南方「坂の入り口にならぶは中見せにて四六と云けんふ也」
④ 好くこと。好き。カルタ用語で、四と六のそろったのを目無しといい、好くことを目が無いというところからいう。
※浮世草子・男色大鑑(1687)七「其日は衣の棚四六と名に立つ児人好きのさそひて」
⑤ すごろくで、二箇の賽(さい)の目に四と六の数の出ること。〔日葡辞書(1603‐04)〕
縦横が四幅と六幅であること。また、そういう蚊屋。
※洒落本・祇園祭挑燈蔵(1802)大結「ホホウ四六の蚊やをつりおるかな」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「そこに在る四六細型の美しい表装の書物を取り上げて見た」
※臥雲日件録‐文安五年(1448)二月一二日「周鏡蔵主、袖疏草来求講明、因告之曰、今時四六、唯以対偶好、故意不到者、十而八九也」 〔宋史‐司馬光伝〕

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デジタル大辞泉 「四六」の意味・読み・例文・類語

し‐ろく【四六】

4と6。また、4分と6分。「四六割合で分ける」
4と6を掛けた数。24。
四六判」の略。
四六ぶん」の略。

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普及版 字通 「四六」の読み・字形・画数・意味

【四六】しろく

四字・六字対句で構成する文。四六儷(べんれい)。〔容斎三筆、四六名対〕四六儷は、家に於て至淺と爲す。然れども上は命令・詔册より、下は縉紳(しんしん)の牋書も、用ひざる無し。

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世界大百科事典(旧版)内の四六の言及

【駢文】より

…中国の文体の一種。四六駢儷文(しろくべんれいぶん)ともいう。〈駢〉とは2頭だての馬のことで,この文体が対句を基本として成り立つことを意味している〈駢儷文〉ということもあるが,〈儷〉はつれあいの意で,やはり2句が一対として並ぶところからつけられた名称である。…

※「四六」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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