(読み)はやす

精選版 日本国語大辞典 「囃」の意味・読み・例文・類語

はや・す【囃】

〘他サ五(四)〙 (「はやす(栄)」と同語源)
① 声を出したりして曲の調子を引き立てる。
今昔(1120頃か)二八「詠(うた)ひ吹き叩き増て、急に詠ひ早す」
囃子(はやし)を奏する。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「よろづのがく、笛のねをはやしもろもろのおもしろき声をととのへたり」
③ 調子にのせる。おだてあげる。すかす。
落窪(10C後)二「我と知らんはいとほしくて、若うはやれ物をはやして言はせて笑ふに」
④ 大きな声でほめたり、あざけったりして騒ぐ。言いたてる。盛んにいう。声をそろえていう。いいはやす。
徒然草(1331頃)一八〇「法成就の池にこそはとはやすは、神泉苑の池をいふなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android