噦・噦噎(読み)しゃくり

精選版 日本国語大辞典 「噦・噦噎」の意味・読み・例文・類語

しゃくり【噦・噦噎】

〘名〙 (「さくり(噦)」の変化した語)
正法眼蔵随聞記(1235‐38)六「病は心に随て転ずるかと覚。世間にしゃくりする人、虚言(そらごと)をもし、わびつべきことをも云ひつげつれば、〈略〉その病止る也」
雑俳・奈良土産(1694)「びっくりと・させて呃逆(シャクリ)を留てやる」
② しゃくりあげて泣くこと。さくり。
有明の別(12C後)二「いふままにしゃくりもよよとなくをきくに」

さくり【噦・噦噎】

〘名〙
横隔膜痙攣(けいれん)で、息が急に吸い込まれるときに発する音声しゃっくり。しゃくり。〔十巻本和名抄(934頃)〕
② 声を引き入れるような泣き声で泣くこと。しゃくり上げて激しく泣くこと。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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