噛付(読み)かみつく

精選版 日本国語大辞典 「噛付」の意味・読み・例文・類語

かみ‐つ・く【噛付】

〘自カ五(四)〙
相手が痛みを感じたり、噛み跡を残したりするほど強く歯や牙でくわえる。かぶりつく。食いつく。
※虎明本狂言・犬山伏(室町末‐近世初)「いぬ、わんわんといふてかみつかふとする」
② (比喩的に) (主に位が上の者に対して)その非や欠点を指摘して責めたてることをいう。くってかかる。
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「かう云はれては、流石(さすが)のお政も最(も)う噛付きやうが無いと見えて」
肉体の門(1947)〈田村泰次郎〉「気に入らぬものには、なんでも噛みつこうとする気魄に」

かみ‐つ・ける【噛付】

〘他カ下一〙 かみつ・く 〘他カ下二〙 叱りつける。どなりつける。
洒落本・三都仮名話(1781)「ここらあたりで芝居の咄などすると其分では済さぬ、とかみ付(ツケ)られ」

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