喪心・喪神(読み)そうしん

精選版 日本国語大辞典 「喪心・喪神」の意味・読み・例文・類語

そう‐しん サウ‥【喪心・喪神】

〘名〙
① 体から魂や気力が抜けてしまったように、ぼんやりとすること。また、頭の働きがにぶくなること。気ぬけ。放心
日本外史(1827)二一「是歳、筒井定次以淫虐、前田利宗以喪心並収封」
破戒(1906)〈島崎藤村〉三「喪心した人のやうに成って、茫然として居たが」 〔春秋左伝‐昭公二五年〕
② 人間の心を失うこと。
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「若し宗教なき人なれば、之を認て喪心の人、獷野の民とし、慎て交際を絶に至る」
③ 失神すること。気絶
※今年竹(1919‐27)〈里見弴秋雨の宵「お谷の、喪心せんばかりの悲嘆を見て」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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