問籍(読み)もんじゃく

精選版 日本国語大辞典 「問籍」の意味・読み・例文・類語

もん‐じゃく【問籍】

〘名〙 (「じゃく」は「籍」の呉音) 宮中で、亥(い)の刻(午後一〇時)に、内裏諸所の宿直勤務の者、および滝口武士が、その姓名を呼ばれて名乗ること。→名対面(なだいめん)
三長記‐補遺・建久九年(1198)正月一一日「滝口問籍、〈但於殿上口不申之、称先例於御殿南庭名謁、三ケ日如此云々、可尋〉」

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デジタル大辞泉 「問籍」の意味・読み・例文・類語

もん‐じゃく【問籍】

名対面なだいめん1」に同じ。
「滝口の―も絶えにければ」〈平家・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の問籍の言及

【滝口】より

…滝口は御所に宿直するが,昇殿は許されず,宿直する者は蔵人がとりつぎ,滝口はその姓名を名のる。これを宿直申(とのいもうし),問籍(もんじやく),名対面(なたいめん)などといった。天皇が退位して上皇となると,滝口の多くは引き続き院の武者所に武者として奉仕した。…

※「問籍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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