精選版 日本国語大辞典 「商」の意味・読み・例文・類語
しょう シャウ【商】
[1] 〘名〙
① 売買により利益を得ること。あきなうこと。商売。あきない。また、それを業とする人。あきんど。商人。
※本朝続文粋(1142‐55頃)八・釈奠聴講論語智者楽水詩序〈藤原有信〉「伶人之諧二律呂一也、絲竹調レ商」
③ ある数を他の数で割って得た値。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
[2]
あき‐な・う ‥なふ【商】
[1] 〘他ワ五(ハ四)〙 (「なう」は接尾語) 売り買いする。商売する。損得を考えて売買する。
※書紀(720)欽明即位前(寛文版訓)「但臣(やつこ)伊勢に向(まか)りて商価(アキナヒ)て来還(まうく)るとき」
[2] 〘他ハ下二〙 (一)に同じ。
※日蓮遺文‐窪尼御前御返事(1281)「この長者もと魚(いを)を殺してあきなへて長者となりしゆゑ」
あき‐ない ‥なひ【商】
〘名〙 (動詞「あきなう(商)」の連用形の名詞化)
① (━する) 売り買いをすること。商売。
※竹取(9C末‐10C初)「世にある物ならば、この国にももてまうで来なまし。いと難きあきなひなり」
② 商人。
※色葉字類抄(1177‐81)「商賈 アキナヒ」
③ 売り上げ。売り上げ高。
※名語記(1275)九「あきなひ、如何。商価也」
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