しょう シャウ【商】
[1] 〘名〙
① 売買により利益を得ること。
あきなうこと。
商売。あきない。また、それを業とする人。あきんど。
商人。
※
史記抄(1477)一九「商はあきないぞ」 〔
日葡辞書(1603‐04)〕 〔
国語‐斉語〕
②
中国、日本で用いられた音
階名で、五音
(ごいん)の一つ。主音の宮より長二度高い。
雅楽の七声では、この短二度上の階名を
嬰商(えいしょう)という。
※本朝続文粋(1142‐55頃)八・釈奠聴講論語智者楽水詩序〈藤原有信〉「伶人之諧二律呂一也、絲竹調レ商」
③ ある数を他の数で割って得た値。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
[2]
あき‐ない ‥なひ【商】
※竹取(9C末‐10C初)「世にある物ならば、この国にももてまうで来なまし。いと難きあきなひなり」
② 商人。
③ 売り上げ。売り上げ高。
あき‐な・う ‥なふ【商】
[1] 〘他ワ五(ハ四)〙 (「なう」は
接尾語) 売り買いする。商売する。
損得を考えて売買する。
※
書紀(720)欽明即位前(寛文版訓)「但臣
(やつこ)伊勢に向
(まか)りて商価
(アキナヒ)て来還
(まうく)るとき」
[2] 〘他ハ下二〙 (一)に同じ。
※日蓮遺文‐窪尼御前御返事(1281)「この
長者もと魚
(いを)を殺してあきなへて長者となりしゆゑ」
あき【商】
〘名〙 物と物とを交換すること。また、後世、物を売買すること。あきない。
多く「あきひと」「
あきじこり」など他の語と複合して用いられる。〔
和玉篇(15C後)〕
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デジタル大辞泉
「商」の意味・読み・例文・類語
しょう〔シヤウ〕【商】
1 あきない。また、あきんど。「士農工商」
2 ある数や式を零以外の他の数や式で割って得られた結果の数や式。⇔積。
3 中国・日本音楽の階名の一。五声の第2音。
古代中国の王朝、殷のこと。
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商【しょう】
古代中国の地名,国名。現在の河南省内で,殷(いん)の首都とされ,かつ殷朝自体は商を国号として用いた。
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世界大百科事典(旧版)内の商の言及
【商法】より
…通常は商法典をさす。日本には1899年に制定され,同年6月16日から施行された商法(第1編総則,第2編会社,第3編商行為,第4編海商)がある。…
※「商」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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