商売冥利(読み)しょうばいみょうり

精選版 日本国語大辞典 「商売冥利」の意味・読み・例文・類語

しょうばい‐みょうり シャウバイミャウリ【商売冥利】

〘名〙
神仏が、本人の知らないうちに商売に加護利益を与えてくれること。
歌舞伎・吹雪花小町於静(お静礼三)(1867)序幕「その気でやったら生業冥利(シャウバイミャウリ)よし本場とまがひ織り、比べて見れば見劣りの、するのも其処が数年来お恵みうけしお得意だけ」
② 商売のおかげで生活しているので、商売上不当なことやいい加減なことはできないという、商人自誓の語。
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)五「わし共も商売冥利(シャウバイメウリ)、そないにやっとはいただかれませぬ」
③ 商売をすれば、それだけの利益、恩恵を受けること。商売のありがたみ。
※歌舞伎・勧善懲悪覗機関村井長庵)(1862)六幕「仕慣れぬ事でも商売冥利(シャウバイメウリ)、出さへ致せば二百と三百、きっと儲けて帰りますれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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