唐櫛笥(読み)カラクシゲ

デジタル大辞泉 「唐櫛笥」の意味・読み・例文・類語

から‐くしげ【唐××笥】

[名]櫛などを入れておく美しい箱。
唐草蒔絵まきえの―」〈今昔三一・五〉
[枕]箱が開く意から「明く」にかかる。
「―明けくれ物を思ひつつ」〈宇津保・あて宮〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の唐櫛笥の言及

【箱】より

…日本人は一般に箱に対する関心が強く,その形式や装飾を多様に発達させている。箱の使用が大陸から伝えられたことは,〈ハコ〉が朝鮮語pakoni(筐)と同源であり,唐(韓)櫃(からびつ),唐櫛笥(からくしげ)という言葉があることから知られる。 古くは,竹のひご,木・草の皮や芯(しん),蔓(つる)などを編んでつくった藍胎(らんたい),柳筥,葛箱など,また木の内部をろくろでくりぬいた挽物(ひきもの),薄いヒノキ板を曲げてつくる曲物(まげもの)がおもであったが,やがて木板を継いで箱をつくる指物(さしもの)の技術が中国,朝鮮の影響下に発達した。…

※「唐櫛笥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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