唐(漢字)

普及版 字通 「唐(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)
10画

[字音] トウ(タウ)
[字訓] ひろい・むなしい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
庚(こう)+口。庚は康の従うところで、杵(きね)で脱穀する形。口は祝を収める器((さい))の形。その前に杵をおいて祈る意。〔説文〕二上に「大言なり」と訓し、〔荘子、天下〕にいう「の言」にあたる。殷の始祖大乙は、卜辞には「」、金文には「」、〔詩〕〔書〕には「湯・湯」という。〔爾雅、釈宮〕に「中の路、之れをと謂ふ」とあり、また唐(ていとう)・場ともいう。場は祭祀壇場の意で、と声義が通じる。それで殷の唐を、のち湯と称するのであろう。唐の古文に作る。

[訓義]
1. ひろい、大きい、大言、もと祈りのことば。
2. むなしい、いつわり。
3. みち、中の道、にわ、祭のにわ。
4. と通じ、つつみ、どて。

[古辞書の訓]
名義抄 ムナシ・ミチ 〔立〕 カラ・ムナシ・オホキニ・イタヅラニ

[声系]
〔説文〕に声としてを収める。〔説文〕十四上に「(たうてい)、火齊(くわせい)なり」とあり、瑰(まいかい)のような玉。雲母に似て、日南に産するという。音訳の語であろう。)・(糖)は〔説文新附〕にみえる。

[語系]
dang、)da、除diaは声義近く、道を祓除することを除、その道をという。中の道で、祓い清めた場所の意である。場diangは祭場。昜(よう)は陽光が下に放射する形。その陽光によって祓い清めたところを場という。荒唐の意はおそらく・盪dangと通用するもので、同声である。洸洋の洋jiangも声近く、荒唐・洸洋はまた同系の語であろう。

[熟語]
唐捐唐園・唐唐花唐窖唐子唐肆・唐唐棣唐唐唐突・唐
[下接語]
浩唐・黄唐・荒唐・唐・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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