朝日日本歴史人物事典 「哥沢芝金(3代)」の解説
哥沢芝金(3代)
生年:天保11(1840)
明治期の哥沢家元。江戸深川熊井町の回船業南部屋久次郎の娘。名は清。父が早世したため,20歳ごろに初代哥沢芝金の養女になる。初めの芸名は芝勢以で,明治22(1889)年3代芝金を襲名。その後の活躍は目覚ましく,横浜,名古屋,大阪,京都へと流勢を広げ,哥沢の基盤を固めた。31年の引退後も自宅の常磐木倶楽部で温習会を開き,一門を統率した。作曲は「武蔵野」「軍の神」ほか。41年に哥沢土佐と改名して隠居,姪の錦子へ4代目を譲った。<参考文献>『文芸倶楽部』12巻2号
(倉田喜弘)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報