品種登録(読み)ひんしゅとうろく(英語表記)registration of variety

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「品種登録」の意味・わかりやすい解説

品種登録
ひんしゅとうろく
registration of variety

品種植物を育成者が品種名をつけて登録することにより,育成者の権利を保護する制度。新品種名を農林水産大臣に提出し,審査のうえ登録されると,その品種の販売目的の増殖と販売権が保護される。この有効期間通常 15年 (永年生植物は 18年) で,登録の対象には,花卉 (かき) 244種類を含む工芸作物樹木キノコ海藻など 420種類が指定されている。

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世界大百科事典(旧版)内の品種登録の言及

【品種】より

… 日本においても,78年に同条約にのっとった品種保護制度に関する規定を盛り込んだ種苗法(農産種苗法(1947公布)を改正したもの)を制定し,82年に同条約に加盟した。この種苗法は,品種の育成の振興などを目的とし,農林水産植物の品種の育成者は登録要件を満たす品種について品種登録を受けることができ,第三者はこの品種登録を受けた者の許諾がなければ,その品種の種苗を有償で譲渡することができないこととするなど,実質的に前記UPOV条約で定めた育成者の権利を認める内容となっている(種苗法はさらに98年全面改正)。なお,日本では新しい植物品種に関しても,それが特許法上の発明として成立し,特許要件を満たしている限り,特許による保護を受けることも可能であるが,実際には,少なくとも従来の伝統的な育種技術(例えば人工交配)による植物品種のレベルでは,特許されるようなものが出現するのはきわめてまれと考えられている。…

※「品種登録」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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