こ‐おう【呼応】
〘名〙
※
東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二「客に接し席を掌り呼応に供し酒肉を出だす」
※雲のゆき来(1965)〈
中村真一郎〉三「遙か後世の袁子才の性霊説に触発された新詩の運動と呼応している」
③
文中で、ある
語句に対して一定の語句が他の語句を隔てて規則的に現われ、一定の意味をもつこと。
副詞「たとい」に対して
仮定を示す語句が伴う場合など。
文法で、
上下の語句が一定の
語法で関係しあうこと。〔
広日本文典(1897)〕
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デジタル大辞泉
「呼応」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「呼応」の読み・字形・画数・意味
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呼応
こおう
文法用語。 (1) agreement; concord 統辞論的関係に立つ2つ以上の単語が文法範疇において対応する形をとること。一致ともいう。英語のA dog is barking. Dogs are barking.では,主述関係にある名詞と動詞が数のうえで呼応している。ドイツ語の ein schwarzer Hund (黒犬) と eine schwarze Katze (黒猫) では,冠詞・形容詞・名詞が性のうえで呼応している。 (2) 日本語文法で,ある種の副詞や助詞が,意味的に特定の表現を要求すること。たとえば,決シテが否定表現を,オソラクが推量の表現を要求するなど。この類の副詞は陳述副詞と呼ばれる。
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