呼上(読み)よびあげる

精選版 日本国語大辞典 「呼上」の意味・読み・例文・類語

よび‐あ・げる【呼上】

〘他ガ下一〙 よびあ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 下にいる者やさがっている者を呼んで上がらせる。
更級日記(1059頃)「逃げ入りて、局なる人々よびあげなどせむも見苦し」
② 呼んで手元へ来させる。呼び寄せる。呼びつける。
※歌舞伎・樟紀流花見幕張(慶安太平記)(1870)大詰「最前この家のもの共は残らず呼(ヨ)び上(ア)げ参ったれば」
大声で呼ぶ。声をあげて呼ぶ。呼び立てる。
硝子戸の中(1915)〈夏目漱石一九「ろんじだのがれんだのといふ符徴を、罵しるやうに呼(ヨ)び上(ア)げるうちに」

よび‐のぼ・す【呼上】

〘他サ下二〙
① 呼んで高い所にのぼって来させる。
大和(947‐957頃)御巫本附載「さてこの男、簀子によびのぼせて」
② 中心的な場所・高貴な所・政治中心地などの方へ呼び寄せる。
※枕(10C終)四九「そのはじめいひそめてし人をたづね、しもなるをもよびのほせ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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