味蕾(みらい)(読み)ミライ

化学辞典 第2版 「味蕾(みらい)」の解説

味蕾(みらい)
ミライ
taste bud

脊椎動物味覚受容器魚類では口腔内だけでなく,体表にも存在する.成人では約9千個の味蕾があるが,その2/3は舌表面にある茸(じょう)状,有郭,葉状乳頭の上皮内にあり,残り1/3は軟口蓋や咽頭,喉頭蓋上皮にみられる.1個の味蕾は,40~100個の紡錘形の細胞がつぼみ状に集まったもので,味孔(taste pore)とよばれる小孔外界に開いている.電子顕微鏡の観察で,1個の味蕾には少なくとも4種類(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ型細胞と基底細胞)が存在し,このなかでⅢ型細胞が神経終末シナプスを形成し,味覚受容細胞と考えられている.[別用語参照]味覚

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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