吹上藩(読み)ふきあげはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「吹上藩」の意味・わかりやすい解説

吹上藩
ふきあげはん

江戸時代の末期下野(しもつけ)国都賀(つが)郡吹上(栃木県栃木市吹上)に陣屋を置いた譜代(ふだい)藩。藩主有馬家の祖は、8代将軍徳川吉宗(よしむね)に仕えて1万石の大名となったが、1842年(天保13)氏郁(うじしげ)(氏恕(うじのり))のとき上総(かずさ)(千葉県)五井(ごい)から吹上に移り当藩が成立。領地下野国都賀、芳賀(はが)、河内(かわうち)3郡16村のほかに伊勢(いせ)国(三重県)にもあり分散していた。戊辰(ぼしん)戦争では新政府側に属し東北地方に出兵したが、その処置をめぐり藩内が紛糾し、1869年(明治2)家老を殺傷する事件が起こっている。廃藩置県後、吹上県を経て栃木県の管轄となる。

[奥田謙一]

『『栃木市史 史料編 近現代1』(1981・栃木市)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「吹上藩」の解説

吹上藩

下野国、吹上(現:栃木県栃木市)に陣屋を置いた藩。藩主は有馬氏

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