君ヶ畑(読み)きみがはた

日本大百科全書(ニッポニカ) 「君ヶ畑」の意味・わかりやすい解説

君ヶ畑
きみがはた

滋賀県南東部、東近江市(おうみし)北東部の山間の一地区。愛知(えち)川支流の御池(おいけ)川峡谷に立地する林業の村。全国の木地師(きじし)の祖師といわれる文徳(もんとく)天皇第1皇子惟喬(これたか)親王を祀(まつ)る大皇器地祖(おおきみきじそ)神社と、親王が住み高松御所とよばれた金竜寺がある。現在も木地師の訪れが多い。

高橋誠一

『菅沼晃次郎著『君ヶ畑の民俗』(1971・民俗文化研究会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の君ヶ畑の言及

【小椋】より

…各地に散在する木地屋の根元の地と考えられていた所である。この地の君ヶ畑(きみがはた),蛭谷(ひるたに),箕川(みのかわ),政所(まんどころ),九居瀬(くいぜ),黄和田(きわだ)の6集落は,小椋谷六ヶ畑とも呼ばれた。中でも君ヶ畑,蛭谷2村には,双方に惟喬(これたか)親王の墳墓と伝えられるものや,親王を祭神とした神社(旧称,太皇(おおきみ)大明神,筒井八幡宮)とその別当寺(金竜寺,帰雲庵)が存在する。…

【滋賀[県]】より

…〈宇治は茶所,茶は政所〉とうたわれた愛知川上流の〈政所茶〉,日野町の製薬などの地場産業がある。愛知川上流の神崎郡永源寺町蛭谷と君ヶ畑は,日本全国の木地師のいわば聖地で,かつては木地の生産が盛んであったが,現在はまったく姿を消している。(3)湖北地方 県の北部で,長浜市を中心に坂田,東浅井,伊香,高島の諸郡を含む。…

※「君ヶ畑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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